
藤野 賢一郎
Kenichiro Fujino / Ken.F
見えているものは、本当にそれか。
私の作品は、外側と内側の不一致を可視化する試みである。
保たれているように見える構造の内部は、すでに崩壊が進行している。
20年前、生死の境界に立たされた経験を起点に、
「存在」と「生」のズレは、個人から社会へと拡張された。
画面に生じる亀裂や歪み、半立体的構造は、
表層の奥で進行する変化の痕跡であり、
鑑賞者の認識を揺さぶる装置として機能する。
作品
牙を持つ牛
強化と管理のもとで作り替えられた牛は、役割を失った瞬間、消費される存在へと戻される。
生存のために変容したその牙は、従順が臨界を超えた痕跡である。
人間も例外ではない。
制作年:2026
画材:Acrylic and modeling paste on canvas
サイズ:F30(W750xH933㎜)
空洞 / Hollow
「羨望より先に、空虚があった」
静かな不協和。
金も、余裕も、時間もある。
完璧に整えられた空間。
世界を手に入れたかのように振る舞う姿。
その均衡はどこか不自然だ。
満たされているはずの内部は、
すでに、空洞であることに気づかない
制作年:2026
画材:Acrylic
サイズ:F30(W750xH933㎜)
左右 / Left–Right
” A World Turning Red “
「見えているのは、本当にそれか」
角を左右逆に描くことで戦わない構造を示す。
背後の巨大な影は左右の象徴であり、人は本体ではなく影を見る。気づかぬまま赤へと染まる世界の認識の歪みを問う。
制作年:2026
画材:Acrylic
サイズ:F50(W933xH1190㎜)
D
視点によってのみ成立する不確かな風景。維持と崩壊、静と動が同時に進行し、不可逆の変化が空間の基準を揺るがす。意味が確定する直前の臨界点を「D」として提示する。
制作年:2026
画材:Acrylic and modeling paste on canvas
サイズ:P80(W970xH1455㎜)
略歴
立体作品から制作を開始。
現在は半立体表現を用い、公募展での発表を行う。
「擬態」「生きているふり」をテーマに制作。
連絡先・Links – Ken.F
| メール | ct-jumbo1@au.com |
| jumbokenichiro |




